“言う”は「いう」だが「ゆう」と読む

どうも!タラッタです。

いつの時代も言葉は変化していきますが、乱れた言葉のほうが優勢になれば、やがて正式になります。

それにかこつけて、自分の無知さ・無教養さを正当化するのは非常に恥ずかしいこと。現在における正しい言葉を知ってからこそ、新たな認識を得たいものですね。

・・・と、堅苦しい前置きから入ってしまいましたが、
今回は、「言う」という動詞に関するお話でもしてみましょう。

なぜ「言う」を取り上げたかったのかというと、
ネット上で「ゆう」という表記を度々見かけるからです。そして、その表記を嫌っている「いう」信者も少なくないのです。

そして、私は声楽が専門ですが、
「言う」の発音をyu_と書いてある楽譜を見つけたことがあります。声楽をやる上で、歌詞の言葉に関して無頓着ではいけません。

・・・というゴチャゴチャした理由から、「言う」を取り上げてみました。

「言う」のルビは「いう」、発音は「ユー」=「ゆう」

もったいぶってもあれなので、いきなり結論から述べましょう。

「言う」は、ルビをふったり平仮名だけで書いたりするときは「いう」と書きます。まあ、これは小学校で普通に習った読みですね。「ゆう」と書けば×になるところです。

一方、実際に口で発音するときは、共通語においては「ユー」と読むことが、昭和61年の内閣告示第一号によって正式に示されました。「ユー」・・・つまり「ゆう」です。

「いう」信者にとっては、何とも認めがたい事実かもしれません。しかし、一応決まりとしては「ゆう」と発音しましょうということになります。

要は、「いう」の口語体が「ゆう」

「いう」と書いておきながら「ゆう」と読む。つまりこれは、口語体(実際の話し言葉)が「ゆう」ということです。

明治時代、文言一致といって、旧仮名遣いから現代仮名遣いに改めようという運動が起きました。これにより、古語的な書き方が一掃され、今のような書き方になったと言われています。

例えば、「あはれ」が「あわれ」になり、「てふてふ」が「ちょうちょう」になりました。「いふ」も「いう」になりました。

そのような流れと同様に、これから先、「言う」も「ゆう」とルビをふる時代が来る可能性は否定できませんね。だって、書くのは「いう」で読むのは「ゆう」だと、言文一致になってないではないですか(^^;)

ただ、厄介なことに、「い」の次に「う」が来たときだけ、「い」を「ゆ」と発音するわけですから、「いう」を「ゆう」にルビを改めたら改めたで、頭がこんがらがってしまう人も出てくると思います。

iu と yu-

「いう」は、ローマ字表記で iu と書きますね。

これって、ヨーロッパの言葉では、実は yu- とあまり変わらなかったりします。i は母音ですが、yは準母音といって、i の母音として取り扱うことができるのです。

つまり、iu も yu- も、発音としては同じようなものだということです。

一方で、iu は、きちんと読めば「い」と「う」に分かれますが、話し言葉では、きっと多くの方が「ゆう」と発音したほうが楽です。実際に、多くの人が「ゆう」と発音しています。

人が話しているのを聞いたときも、例えその人が「いう」と発音しているつもりでも「ゆう」と聞こえるものです。きっと発音の動きが素早いからでしょう。

以上から、「いう」も「ゆう」も結局は同じモノ。そして、「ユー」と発音することを内閣が決めているのは、とても自然なことであるわけです。そう発音する人が多ければ、自ずとそう決まるんです。

あまり目くじらを立てる必要はない!

何やら回りくどい説明になってしまいましたが、書くときは「いう」だろうが「ゆう」だろうが、結局はどうだっていいんです(笑)極論を言えば。

ただ、発音をするときだけは、現代の決まり事に合わせて「ゆう」とすべきでしょうね。

私は、新しい曲を見るとき、必ずその作品が作られた時代の言葉について調べます。

取り扱っている声楽作品は、言文一致の運動があった明治時代から現代までの曲がほとんどですが、明治、大正、戦前や戦後の言葉の発音は、それぞれ異なり合っているはずです。

例えば「馬」ひとつとっても、戦前は「んま(mma)」、戦後は「うま(uma)」です。これは「梅」も同様です。戦前は「んめ」、戦後は「うめ」となりました(いずれも「ん」は m ですので、口を閉じて発音します)。

このように、些細なところに気を配って、日本の声楽作品を見ていく必要があるのです。なぜなら、当時の作曲家は、その発音をイメージのベースにおいて音を付けているからです。そうでなくば、作品が死んでしまいますね。

まとめ

最後、ちょっと話が逸れてしまいましたが、今回は「いう」と「ゆう」についてお話ししました。なるべく分かりやすく書いたつもりですが、分かりにくいところがあったらすみません。

ルビは「いう」でも、発音は「ゆう」・・・。改めておさえておくと、呑みの場でウンチクを垂らすことができるかと思いますよ!笑(^^)b

言葉は、これから先、どんどんと変化を遂げていくでしょう。だから、「いう」を「ゆう」と正式に書く時代もやってくるかもしれません。

そのとき現るは、「本当は『いう』と書くのが正しいんだ!!」と 嘆く人です。そして、それに反発して「言葉は変化するものだ!!」と のたまう人。

どちらが良いとか悪いとかじゃなくて、いずれにしても、言葉の旧と新に関する知識を貪欲になって得ることは、言葉が内包する意味やバラエティーを、より豊かにしていくと思いますね。

 
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